LBP②:心理機能
心理機能
「認知」= 情報を取得して処理する精神の働きと定義する場合、「心理機能」は精神がその情報を取得して処理するたのツールです。
機能は私たちが各種類の情報を取り込む手段です。
機能はまた、私たちの精神が、「その情報に対する自身の精神の最終目標」を決定するのに役立ちます。
機能は私たちが重要な情報のパターンを見つけて絞り込み、情報を評価して自身の周りの世界に適用(apply)するのに役立ちます。
したがって、認知の項目では、収集・処理の対象となる情報そのものについて説明しましたが、機能の項目では、情報を収集・処理する方法について説明します。
編纂機能(コンパイル機能)
内向的感覚(Si)、外向的感覚(Se)、内向的直観(Ni)、外向的直観(Ne)
編纂機能は、大量の情報を「普遍的に適用可能」なパターンに編纂(コンパイル)します。
それは圧倒的な量の情報に類似点と傾向を見つけて、情報全体を貫く共通点(スレッド)を見つけます。
編纂機能は人生の過程で収集された情報の膨大なデータベースのように機能し、人生の概要として機能します。
適用機能(フィルタリング機能)
内向的感情(Fi)、外向的感情(Fe)、内向的思考(Ti)、外向的思考(Te)
適用機能は、その機能の目的に最適な情報と選択肢を決定することにより、情報を特定の状況に適用(apply)します。
それは情報の重要性を評価し、実際にそれをどのように使用するかを決定します。
適用機能は特定のシナリオ(予測状況)で情報がどのように適用または使用されるかを決定するために機能する情報のフィルターです。
apply(適用)
・特定の目的のために何かを用いること
感覚(S)
「感覚(S)」は、私たち自身の体験…個人的に見たり、聞いたり、触れたり、感じたり、匂いをかいだりしたことから情報を収集・編纂します。
感覚は、物事や人々が現在どのように機能しているか、または過去にどのように機能したかを理解するために、自身の経験の中にパターンを見つけます。
それは私たちが、すでに存在するものを大切にし感謝するのを助け、また良いものを保護するのを助けます。
最初の2つの認知ステップのいずれかで「感覚(S)」を使用する場合、その人はSタイプです。
直観(N)
「直観(N)」は、概念の形で情報を収集・編纂します。
概念とは、情報の概略(overall idea)または精神的なイメージ(mental image)です。
直観はこれら概略を編纂し、それらの間のパターンと関連を見つけます。そしてそれらを使用する新しい方法を見つけます。
直観は、物事がどのように相互に関連しているか、何が欠けているのかを把握するのに役立ちます。
最初の2つの認知ステップのいずれかで「直観(N)」を使用する場合、その人はNタイプです。
Overall Idea(概略)
・おおよその内容
・大略
・あらまし
Mental Image(精神的なイメージ)
・心像(心に浮かぶイメージ)
感情(F)
「感情(F)」は、情報の意義 – 俯瞰的な視点における本質的な重要性 – を理解し、特定の状況(circumstance)において最も意義のある結果に到達するために、情報をフィルタリングして(物事に)適用します。
感情は、私たちにとって本当に重要なものが何かを知らせます。
最初の2つの認知ステップのいずれかで「感情(F)」を使用する場合、その人はFタイプです。
思考(T)
「思考(T)」は、情報の有用性 – ユーザーが情報とリソースを容易に使用するのを助けるという価値 – を理解し、また効率的な活用という結果に到達するために、情報をフィルタリングして(物事に)適用します。
思考は、その時点での目標に関して、何が最も有益または有害であるかを知らせます。
最初の2つの認知ステップのいずれかで「思考(T)」を使用する場合、その人はTタイプです。
認知ステップ
認知ステップは1つの情報と1つの機能で構成されており、各タイプは組み合わせと順序の異なる4つの認知ステップを持ちます。
認知ステップは次のステップに流れ、各ステップはその前のステップからの流れを汲み、さらに次のステップへ続きます。
そして、第4ステップは第1ステップに貢献します。
そして何度も認知プロセスを繰り返します。
「4種類の情報」は認知の対象と定義できます。
「心理機能」はその情報を取り込んで使用する方法と定義できます。
そして「判断」と「知覚」は、各種類の情報に対する優先順位を表します。
知覚は「可能性」と「個人と状況の相互作用」にフォーカスしており、「①データと詳細」「④観察と動機」は常に連携しています。
判断は「行動計画」と「世界と行動の結果の相互作用」にフォーカスしており、「②原則と傾向」「③行動と結果」は常に連携しています。
Pタイプは、状況や個人の状況を「知覚」した後に、世界と結果がどのように機能しているかを「判断」します。
Jタイプは、世界で何が起こっているのか、及びその結果について「判断」を下した後に、状況や個人を「知覚」します。
Jタイプの認知パターン
IJ
1 | 2 | 3 | 4 |
判断 | 知覚 | ||
原則() | 行動() | 詳細() | 観察() |
EJ
1 | 2 | 3 | 4 |
判断 | 知覚 | ||
行動() | 原則() | 観察() | 詳細() |
Jタイプは「判断」と「知覚」とが切り替わる際、「特定」「普遍」という視点は維持されたままです。
たとえば、EJが「判断」から「知覚」に切り替えるとき、ズームアウト視点の「②原則」を使用して得た結果を、ズームアウト的な方法において個人がどのように機能(work)するかを「④観察」するのに役立たせます。
そして、彼女らが認知プロセスを繰り返すとき、ズームイン視点の「①詳細」を使用して、ズームイン視点の「③行動」について決定を下すのに役立たせます。
Pタイプの認知パターン
EP
1 | 2 | 3 | 4 |
知覚 | 判断 | ||
観察() | 詳細() | 原則() | 行動() |
IP
1 | 2 | 3 | 4 |
知覚 | 判断 | ||
詳細() | 観察() | 行動() | 原則() |
PタイプはJタイプと違い、「知覚」と「判断」が切り替わるとき、「特定」と「普遍」の視点も切り替わります。(ズームインとズームアウトが切り替わります。)
JタイプはPタイプよりも早く「③行動と結果」と「②原則と傾向」を行います。(Pタイプよりも早く行動計画を策定し、原則を見つけます。)
Pタイプが判断に到達するとき、PタイプはJタイプとはまったく異なる方法で「判断」を行います。
Jタイプにとって「③行動と結果」は特定の状況に適用されます。
地図のように目的地があり、それぞれの選択は目的地に近づく道か、そうでない道かの何れかです。
「②原則」は、目的の場所に到達するために「③行動」が従うべき、一定で普遍的なパターンです。
「③行動」はJタイプにとって地図です。各道はどこかに通じており、目的地に到達したい場合は適切な経路を選択する必要があります。
対照的に、Pタイプが「③行動」にフォーカスするとき、「③行動と結果」が常にどのように機能するかという普遍的なパターンを見つけます。
「③行動 – 行動とその結果、及び意思決定 – 」は、Pタイプにとっては、どの行動が普遍的かつ一貫して機能するかを編纂することです。
-行動とその結果が常に機能するパターンを見つける-
この種の行動はこの種の結果につながる、というパターンを発見するという意味です。
Jタイプは特定の目的に応じて行動計画を策定しますが、Pタイプは数々の行動とその結果から、「一般的にどのような行動がどのような結果につながるか」というパターンを導き出し、将来の様々な状況に備えます。
Pタイプは「③行動」を、膨大な選択肢を備えたツールボックスであり、必要が生じたときにいつでも引き出すことができるあらゆる種類の選択肢、材料、リソースを備えているもの、と理解しています。
そして、Pタイプにとっては特定の状況に応じて「②原則」が適用されます。
世界は常に新しい状況であり、豊富な選択肢を備えたツールボックスによって解決・修正すべき問題が次々に生じます。
各「③行動」は、それぞれの場面で使い分けられるリソースです。選択肢が多ければ多いほど対応できる状況は増えます。
健全なPタイプは、ツールボックスを脇に置いて立ち止まることは決してせず、全てに適応できるようになるための新しい選択肢や方法が常に存在することを理解しています。
-Pタイプにとっては、特定の状況に応じて「原則」が適用される-
Jタイプは目的に応じて行動計画を立てます。そして、「普遍的な原則」は、行動とその結果が従うべきものと考えます。言い換えれば、「原則」は、行動の結果に影響を及ぼすものであると考えます。
これに対してPタイプは、特定の状況において目的を達成するためには、その状況に対してどのような「普遍的な原則」を適用すべきか(用いるべきか)を考えます。これと、把握した「行動と結果のパターン」を連携させ、最終的に行動計画を策定します。
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