IJ:世界-原則と傾向

この記事ではIJの第1認知:「②原則と傾向」を探っていきます。

IJタイプ

第1認知:「②原則と傾向」
第1認知の対象とする情報:世界の働き

領域:世界
領域(二重二分法):理論上(I) × 集合体(J)

IJの第1認知:「②原則と傾向」

4種類の認知

①データと詳細
状況情報を分析する

疑問を呈して結論を出す
②原則と傾向
世界全体に対する理解を編纂する

世界の普遍的な傾向を理解する
③行動と結果
行動の結果を注視する

意思決定し計画を立てる
④観察と動機 個人全体を観察する

人に対する性質的判断を下し、可能性を探求する
IJは、宇宙の様な広がりと普遍的に適用できる可能性を持つアイデアを熟考し、すべてのものの背後にある根本的な「原因(why)」を探求する。

この「原因(why)」とは原則のことであり、すべてがどのように機能するかについての普遍的で本質的なルールです。

 
例えば「問題をしっかりと表現することができれば、その問題はすでに半分解決したことと同じである」は、人生が普遍的に機能する方法を観察して導かれたものです。

問題を解決するために必要なステップは、例外なく問題自体を正しく理解することです。

これは「原則」であり、現実がどのように機能するかについての普遍的なルールです。

原則とは、人生をより良くするルールであり、そのルールは人々に共通する人間性や物事の因果関係から導かれます。

また原則とは本質的なルールであり、不変です。不変であるがゆえ本質的なものと言えます。

原則は、一般性と言い換えてもいいかもしれません。
 
傾向とは、人々の集合体の方向性であり、それも人々に共通する人間性に深く関係します。

 
「②原則と傾向」は世界に対する理解を深める認知であり、原典では世界観の形成とも呼ばれています。

「②原則と傾向」の対象とする情報

4つの情報の種類

特定 普遍
■情報 ①データと詳細
状況の詳細
②原則と傾向
世界の働き
□行動 ③行動と結果
決定とその結果
④観察と動機
「選択肢」と「人に対する性質判断」

■情報:物事そのもののありよう
□行動:人の行動に関するもの

IJのHUDは複雑な情報ネットワークをカバーし、常にその情報の背後にある共通のスレッド(一本の線)を発見する。

そのスレッドとは彼女らが周りで見るすべての結果を引き起こす1行のコンピューターコードである。

「②原則と傾向」の対象となる情報は、普遍的な物事のありようです。

普遍的というのは、特定的なものではなく、多くの物事に当てはまるものという意味です。

IJの領域:世界

領域とは、各タイプが無意識にすべての情報を適用する場所です。

 
「世界」という言葉は抽象的で、これのみでは何を意味するのかハッキリしません。

何を意味するかは、他のIJに関する記述から考える必要があります。

IJの領域(二重二分法)

4つの領域

理論上(I) × 個人(P)

・最もズームイン視点

特定状況を探索する

・データと詳細から結論を出す

理論上(I) × 集合体(J)

・最もズームアウト視点

世界全体の方向性

・行動の背後にある普遍的理由

実在(E) × 集合体(J)

特定のグループの方向性

・共通の目的を持つ人々に焦点

・選択肢の結果

実在(E) × 個人(P)

個人全体の探索(一個人の普遍性の探求)

・共通の属性を持つ人々に焦点

個人の性質の背後にある動機

IJは「原則」と「世界の働きの背後にある根源的な原因」にフォーカスしており、世界全体の方向性・文化などに関心を持つ。

すべてのタイプの中で最もズームアウト視点を持ち、世界の向かう先や、その原因の全体像にフォーカスする。

そして、(第2ステップで)望ましい方向性が達成されることを確かとする計画を策定する。

Pタイプは個人や個人に関係することにフォーカスするのに対して、Jタイプは人の集合体というまとまりにフォーカスします。

Eタイプは自身の関わる実在の人にフォーカスするのに対して、Iタイプは自身の知っている特定の人ではない、理論上の人にフォーカスします。

よってIJタイプは、理論上の集合体にフォーカスします。

 
「世界」というのは、理論上の人々の集合体を包括する範囲であり、世界全体、社会、文化などを意味します。

ISFJは自身の世界、文化、影響圏(自分の力の及ぶ範囲)を体験し、評価したいと考えているが、ほとんどの場合、自身の影響の及ぶ範囲の外側にあるものについてはそのままで良いと思っている。

IJがフォーカスする集合体の規模は、IJ各タイプが関心を持つ「世界」によって異なります。INxJは人類全般について考え、ISFJは自身の影響圏(文化・社会)の集合体について考える傾向があると思われます。

IJの第1認知

Si(内向的感覚)

自身が考えている事柄が、普遍的な原則の新たな側面をどのように示すかを考える

内向きになり、「原則」が目前の状況にどのように適用されるか(関係するか)を示すシナリオ(予測状況)と経験を検討する(Si)

Ni(内向的直観)

自身が考えている事柄が、普遍的な原則の新たな側面をどのように示すかを考える

内向きになり、「原則」が目前の状況にどのように適用されるか(関係するか)を示す概念的な繋がりについて内省する(Ni)

まとめ

言葉の定義

世界
・世界全体、文化、社会、慣習
・理論上の人々の集合体というまとまり
原則
・人生をよりよく機能させる本質的ルール
・世界の物事の因果関係から導かれるもの
傾向
・世界や人々の集合体の方向性
・趨勢

IJの第1認知:「②原則と傾向」

内部にある世界の機能する方法に関係する情報を、Si/Niによって処理する

世界の原則と傾向を編纂(パターン化)し、把握する

処理対象
(内部の情報)

心理機能

処理後

世界の働き

普遍的な情報

Si/Ni

内部の主観的情報を処理

原則と傾向

普遍的な情報

内向タイプの精神は他者からは理解が難しい部分もあります。

IJは、あらゆる物事の因果関係を内省し、そこから多くの物事に共通するルールを導き、さらに人生をよりよくする普遍的な原則を把握します。

そして、原則に従うことで人生をよりよくしようとします。

また、世界の方向性を理解し、望ましい方向性が達成されることを目的として行動を講じます。

 
このようにIJは、世界、人生などにフォーカスする、とても俯瞰的な観点を持ったタイプです。

人の精神は無限のスペースを持っており、幅や深さに限界がありません。

IPは特定の物事に対して深く潜るというズームイン視点を持ちます。これに対してIJは広い世界をズームアウト視点によって捉えます。