感情タイプ

感情タイプは必ずしも感情的で、感傷的で、非合理的で、(精神的に)弱い訳ではありません。

 
感情タイプは、物事の有用性を模索する前に、まず物事の本質的な意義重要性にフォーカスします。

誰もが物事の「意義」と「有用性」の両方を見ますが、感情タイプはまず「世界、出来事、人々」の「意義・本質的な重要性」にフォーカスします。

意義(meaning)

重要性(importance)、価値(value)、大切さ

「意味」は辞書に載っている一般的な内容であるのに対し、「意義」は個人的な解釈を含んだものです。

「意義」にフォーカスというのはなかなか難しい概念ですが、物事を評価する基準は「意義(F)」「有用性(T)」の2つのみです。つまり意義とは、物事の「有用性」以外の評価基準すべてです。

「意義」が具体的に何を意味するかは各タイプの記述を見ると分かります。それは本質的重要性、人の可能性、人の善性、喜び、平和、倫理、哲学的素晴らしさ、などです。

意義へのフォーカスは、感情タイプが、アイデア・人々・世界一般に、自身がその中に見出している意義に沿うことを望むことを意味します。

何かがその潜在的な重要性を欠いていると思われるとき - ある人が利己的であると判明したときや、素晴らしい哲学に欠陥があると判明したとき - そのような欠落は感情タイプを失望させます。

しかし、この意義へのフォーカスのすべてが、感情タイプに「人々、出来事、アイデア」の「重要性と意義」を見て、理解し、活用するための強力な能力を与えます。

したがって、意義にはそれ自体の有用性があります。

 
健全な感情タイプは「活用の必要性」と「意義へのより広い視点」の両方を気にかけますが、彼女らの自然なフォーカスは、何よりも意義にあります。

これにより、すべてに対してよりズームアウト視点となり、「全体像」と「その中の各部分の目的と意義」にフォーカスするようになります。

「意義」は「全体像としてのコンテキストにおける有用性(use in the context of the whole)」に他なりません。

 
感情タイプは、広範で包括的な意義にフォーカスします。よって、彼女らは様々な詳細をまったく認識していない場合でも、その全体像としてのコンテキスト(context of that big picture)を容易に把握することができます。

これにより、感情タイプはズームアウト視点の実用主義(現実主義)を持ち、彼女らは、全体としてのコンテキスト(context of the whole)の中において何を実行すべきかを把握します。

したがって彼女らは最終目標にフォーカスする傾向があり、目標に到達するための道のみに集中することによって、道に迷うこと避けることができます。

このような視点とコンテキストの感覚(sense of perspective and context)こそが、意義を生み出し、意義に独自の有用性を与えます。

感情(emotion)

感情タイプの広くて包括的な視点は、感情(emotion)とのより大きなつながりをシミュレートしているように見えることがあります。

全体像のコンテキストの中で物事の意義重要性にフォーカスすると、希望や絶望、不思議さや軽蔑といった強い感情が生まれることがあります。

これらは大きな感情であり、顕著なものです。

 
思考タイプが物事の特定の有用性にフォーカスすると、喜びや不満、興奮や失望などのより直接的な感情が生まれることがあります。

思考タイプは感情タイプと同じくらい感情的です。

感情タイプの感情(emotion)は全体像にフォーカスしており、思考タイプの感情(emotion)はほとんどの場合、物事の特定の活用または誤用に適用されます。

 
そしてどのタイプの健全な人も、「非合理性」や「感情的な主観」に耽溺するべきではありません。

健全な感情タイプは自身の意見において主観的ではありません。

 
健全な感情タイプは、全体像というコンテキスト(文脈)の中で、物事の「客観的で測定可能な重要性」にフォーカスします。

一方で健全な思考タイプは、物事の「客観的で測定可能なそのもの独自有用性」にフォーカスします。

まとめ

感情タイプの特徴

・意義、本質的重要性
・ズームアウト視点
・全体像にフォーカス
・最終目標にフォーカス
・目標到達に必要な道にのみ集中

F(感情)タイプとT(思考)タイプ

F(感情)タイプ
T(思考)タイプ
意義、本質的重要性
有用性、活用、能力
ズームアウト視点
ズームイン視点
物事の全体像への焦点
物事の各部分への焦点
最終目標に焦点
目標達成に必要な各ステップへの焦点