直観タイプ

直観(N)タイプは必ずしも感覚(S)タイプよりも賢く、空想的で、合理的で、啓発的であるとは限りません。

同様に感覚タイプは実践的で、運動能力が高い訳でもありません。

 
直観タイプは、世界を概念アイデアの観点から見ます。

直観タイプは、すべての経験を「経験概念的に示すものの観点」から見ます。

感覚タイプは、人生を自身の経験の観点から見ます。

 
誰もが両方を行いますが、直観タイプは概念を自身の経験に適用する前に、まず、すべてを概念的に見ます。

概念(concept)

抽象的アイデア、発想

概念的思考

物事一つ一つの本質を抽出し、物事が共通して持つ性質を理解し、体系化する思考法

アイデア(Idea)

考え、着想、発想、思い付き
頭の中にある理解、考え、イメージ

 
この概念とアイデアへのフォーカスにより、全てのアイデアが他のアイデアに流れ込むこととなります。よって、直観タイプは、すべての世界を「相互接続されたウェブ」と見なします。

大規模な現実のウェブの一部に変更を加えると、他の部分に広範囲にわたる変更が生じます。なので、ウェブのどの部分も切り離して考えることはできません。

 
直観タイプは、人生、人々、状況、経験の個々にフォーカスするのではなく、それらの全体にフォーカスします。

すべてが、素晴らしく複雑なネットワーク、裏の意味(隠喩)、対照(コントラスト)、効果(影響)で接続されています。

これによって、直観タイプは、人生のすべての物事の間にある繋がり、類似点、比喩、関連に対する刺激的な認識を得ることができ、また、概念がどのように組み合わされているかに気づき、それらの関係が何を示すかを把握します。

 
よって、直観タイプは、可能な限り多くの側面から物事を理解しようとし、「相互接続された概念的なウェブの壮大さ」をすべて反映させた複雑な意見を形成します。

しかし、複雑な意見が必ずしも正しいとは限りません。

彼女らの信念(belief)の中にある1つの小さな誤解が、ウェブ全体のバランスを崩す可能性があります。

彼女らは経験よりも概念を重視するため、自身の意見がどれだけ的外れか(現実に沿わないか)に気づきにくいのです。

 
概念的なアイデア」だけでなく「実際の経験」にフォーカスするための努力は、直観タイプの「意見のウェブ」を「現実」に一致させるのに役立ちます。

直観タイプは、「すべての経験」を「自身の概念的な信念」に合うようにしたいという誘惑に駆られる可能性があります。しかし、自身のアイデアを控え目にして経験に適応させることで、現実の「概念的な美しさと複雑さ」を事前に決められた意見に無理に合わせることなく、それらすべてを楽しむことができます。

 
すべてをアイデアや概念の観点からを見ると、出来事、アイデア、行動の潜在的な組み合わせ、及びそれらがもたらすすべての可能性を認識することができます。

これにより直観タイプは、すでに存在するものを保護するのではなく、可能性を想像することにフォーカスします。

これは強力ですが、物事のありのままの善(good)を無視しないように注意すべきです。

直観タイプはしばしば、自身が既に持っているものを称賛せず、新しいものに到達するための過程で善(good)を悪(bad)とともに捨ててしまいます。

 
逆に、彼女らは変化に抵抗したり、変化を恐れることがあります。また、より良い方法が見つからない場合、現状に悲観的にしがみつきます。

どちらの場合も、「経験の現実」は可能性についての悲観的な傲慢さを払拭し、すでにあるものの尊さを示します。

すでに存在する善(good)を保護し評価することは、これまでにないものを効果的に追求するための燃料となります。

また、経験に合うように常に自身のアイデアを適応させることは、まだ想像されていない思考を追求するのに必要な拠り所となります。

 
健全な直観タイプは、相互接続された概念だけでなく、「世界の善の保護への注意」と「実際の経験への認識」を養う必要がありますが、同時に概念全体、および可能性のあるすべてのエキサイティングで素晴らしいものにフォーカスすることを楽しむ必要もあります。

 
実用性を伴わず概念的な可能性を想像しようとする試みは単に不健全です。

このような非実用性は、アイデアを実現するために必要な「現実的な要素の相互に関連する複雑さ」を見落とすことから生じる傾向があります。

まとめ

直観タイプの特徴

・概念やアイデアを重視
・各物事のアイデアを関連付ける
・世界を「概念によって相互接続されたウェブ」と見なす
・相互接続された人生、人々、状況、経験の全体にフォーカスする
・多くの側面から物事を理解しようとする
・相互接続された概念をすべて反映させた複雑な意見を形成する
・可能性を想像することにフォーカスする

S(感覚)タイプとN(直観)タイプ

S(感覚)タイプ
N(直観)タイプ
経験、五感
概念、アイデア
物事を個別に評価する
物事を他の物事と関連付けて評価する
物事について具体的に考える
物事を様々な側面から考える
物事のありのままの良さを認識する
物事の可能性を想像する